|
|
| ヒロシマ・長崎60年 パックス・クリスティからのメッセージ 2005 |
パックスクリスティ・インターナショナル
北海道で開催されるG8主要先進8カ国首脳会議にむけた声明文
核兵器の完全かつ不可逆的廃絶達成への強い指導力を求めて
パックスクリスティは、100以上の各国加盟団体と共に国際的なカトリック平和活動を繰り広げています。2008年7月7日〜9日まで北海道で開催されるG8サミットにむけてパックスクリスティは次のように記しています。
今年のG8サミットは日本で開催されます。したがって、核不拡散の問題がG8サミットの議題の1つとなってしかるべきです。
広島と長崎での核被爆という類のない悲惨な体験を持つ日本は、国内での核兵器保有、生産、持ち込みを禁じてきました。そのことは、核兵器がもたらす災いを世界から無くするために活動しているすべての人々に希望を与えています。また、日本国憲法第9条は、「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と謳っています。このことも、紛争の非暴力的解決のために活動している世界中の人々に希望を与えてきました。平和にむけた国家の公約として、これほど力強いものは他に例をみません。G8諸国と世界各国は、この9条を称え、それを守るよう強く支持すべきです。
パックスクリスティは、世界的な核兵器廃絶を何度も訴えてきました。 国家であれ非国家組織であれ、核兵器を所有、使用、もしくは脅迫の手段とすることは、道徳に反した行為です。G8諸国の指導者が、核兵器の完全で不可逆的廃絶を達成するために強い指導力を発揮し、核兵器不拡散条約とその体制を強化するように、わたしたちは求めます。
パックスクリスティは、軍備拡張競争の再発という不吉な兆しが見えていることを、深く懸念しています。飢餓に苦しむ人々が増え続けている人間社会と、危機に瀕している地球はいずれも、このような逆行にはとても耐えることはできません。日本国憲法第9条を無くそうとする最近の動き、米国の核兵器生産能力を再構築するための数十億ドル規模の米国軍事施設再編成提案、東ヨーロッパなどで配備計画が現在進行中のミサイル防衛システム、米国の対インド核取引などを見ると、世界において軍縮、特に核軍縮の可能性がますます低くなっていることがわかります。
核不拡散体制を築くために、国際社会は何十年も努力してきました。そして、その体制は核兵器の拡散を防ぐのに役立ってきました。核拡散防止条約に調印するにあたり、その第6条のもとに核兵器保有国は核軍縮という目標を目指すことを約束し、また、非核兵器保有国は核兵器を持たないことに同意しました。G8諸国はイランと北朝鮮だけに核開発計画を断念するよう強制することはできません。なぜならその一方で、いくつかの未公表核保有国を含むより強力な国々が、核能力を追求したり保持したり向上させたりしているからです。
G8諸国の指導者が核軍縮分野での多国間協力を大いに活性化させ、不拡散と軍縮を政治課題として掲げる各々の責任を認識するように、わたしたちは求めます。中東に核非武装地帯を設けることが、特に緊急に求められています。
これは、人類の存続、さらにはおそらく地球の存続がかかわる問題です。平和、持続可能な人類の発展、創造物の保全こそが、軍需産業よりも優先されるべきです。軍需産業は、資本を独占し、ひどく不安定な状況を永続させています。人命と他の創造物は神聖であるがゆえに、核兵器を開発、保持、使用、さらには脅迫の手段とすることは道徳的に絶対に許されません。人類社会には安全を求め直す義務があります。わたしたちすべてが安全になるまで、誰一人として安全ではないからです。
実行委員会
ベルギー:2008年6月8日
「パックス・クリスティ」の意味を教えてください。
ラテン語で「キリストの平和」という意味です。
パックス・クリスティ・インターナショナルとは何ですか?
グローバルな平和運動です。
メンバーはどのような人たちですか?
5大陸、40カ国の6万人の信徒、修道者です。
どのような 活動をしているのですか?
草の根の平和活動、国レベルの平和教育キャンペーン、グローバルな平和ロビー活動など、それぞれの国の平和プロジェクトに取り組んでいます。
パックス・クリスティ・フランスやパックス・クリスティ・オーストラリアとパックス・クリスティ・インターナショナルは、どう違うのですか?
それぞれの国のパックス・クリスティは、独立して活動します。パックス・クリスティ・インターナショナルは、グローバルな平和運動の優先課題を決め、メンバーの活動を調整し、国際的に運動を代表します。
国際的に運動をどのように代表するのですか?
パックス・クリスティ・インターナショナルは、国連、ユネスコ、ユニセフ、ヨーロッパ議会などに諮問資格を持って参加するNGOです。これらの組織が平和の課題に取り組むようにロビー活動や積極的な発言を行い、問題意識の高揚に努めます。
平和活動の分野は、どのようなものですか?
非武装、安全保障、正義、人権、環境、開発、非暴力、経済的正義、和解などです。
具体的にどのように機能するのですか?
基本的に四レベルがあります。委員会、アドホックの個別課題グループ、地域ワーキング・グループと地域コンサルテーションです。それぞれが個別課題あるいは優先課題分野に取り組みます。たとえば人権、平和教育、アジア太平洋など。
何をするのですか?
課題、地域によって異なりますが、ロビー活動を続けているグループもあり、子供兵士について国連人権委員会に文書で意見を提出しているところもあります。直接難民キャンプで奉仕するグループもあり、あるいは調査、教育に取り組んでいるグループもあります。
具体的な活動をいくつか挙げてください。
たくさんありますが、たとえば2000年に北アイルランドの若者二人が、コソボに行き、セルビア人とアルバニア人の十代の若者たちがミーティングを持てるように助けました。米国パックス・クリスティは、最近何十もの都市をまわり、政府が軍隊にどれほどのお金をつぎ込んでいるかについての情報を流すためのバスツアーを企画しました。パックス・クリスティ・フランダースは、さまざまな平和教育プログラムを展開する平和週間を立ち上げ、紛争地域で働いている平和運動グループにハガキを送るキャンペーンもその中に含まれています。2000年10月には、20のアフリカの国が第一回平和会議のために南アフリカに集まり、平和の優先課題を明らかにした共同声明を発表しています。このように様々な平和への働きが、世界中で実現され続けています。
平和運動と霊性は、どのようにつながるのでしょうか?
パックス・クリスティの働きは、霊性を土台としています。カトリックの平和運動ですが、すべての宗教に属するグループを歓迎し、また宗教的なグループに属さない人びとも参加しています。
どのように始まったのですか?
第二次世界大戦後、和解のために努力するカトリックの男女によってフランスとドイツで始まった運動です。運動は非常な速さでヨーロッパ、そして世界へと広がりました。1995年に創立50年を迎えています。
責任者は誰ですか?
国際審議会があり、国際会長を持つ執行委員会と国際事務局があります。
国際審議会とは何ですか?
運動の最高決定機関で、各国支部、アソシエート・グループ、アフィリエート・グループの代表が参加します。年に2回世界の様々な場所で集まります。
執行委員会とは何ですか?
運動の国際レベルの働きに責任を持つ機関として、地域や課題別ワーキング・グループから出された勧告を承認します。
国際会長はどなたですか?
1999年パレスティナのミシェル・サバ主教が選出されています。
国際事務局長はどなたですか?
エティエンヌ・ド・ヨングが国際事務局長として、ブラッセルの事務局に席を置き、運動の日々の作業と調整の責任を持っています。
資金はどこから来るのですか?
各国支部からのカンパ、補助金、出版物の販売、ニュースレターの購読などです。
どのように参加できますか?
興味をおもちの方は日本カトリック正義と平和協議会にご連絡ください。
掾@03−5632−4444 メールアドレス jccjp@cbcj.catholic.jp
国際事務局は
http://www.paxchristi.net/
Jef Felix
International Treasurer
jef.felix@paxchristi.net
2005年は第二次世界大戦の終結、1945年6月26日の国連創設、正義と和解のグローバルな平和運動パックス・クリスティの発足を記念する意味深い60年です。同時に8月6,9日の両日、ヒロシマと長崎への原爆投下を、私たちは深い悲しみのうちに覚えます。
国際パックス・クリスティは、第二次世界大戦の直後祈り、和解を求め、激しい対立を超え新しい平和を構築するためにフランスとドイツから集まったグループによって始められました。この同じ精神が、今日も多様な文化、宗教、地域、背景をもつ一般市民にインスピレーションを与え、すべての人に平和、和解、正義のビジョンのもとに平和運動が続けられています。
今年パックス・クリスティのネットワークに属する多くの組織が、世界中でヒロシマ・長崎への原爆投下を記念して行事を行なっています。国際パックス・クリスティは、この恐ろしい爆撃の犠牲となったすべての被爆者と、現在世界各地で続いている紛争の被害者への連帯と祈りを捧げます。同時に市民の意識の向上と政治の指導者たちへのロビー活動を展開するために、さまざまなプロジェクトやイニシャティブを支援し続けます。国際パックス・クリスティは、大量破壊兵器の廃絶を求める「廃絶2000(Abolition 2000)などのグローバルなネットワークと協力して、キャンペーンを展開し、また広島市長が代表する「平和市長会議」と協力し、核兵器のない世界の実現のための行動を支援しています。
2005年5月、国際パックス・クリスティは、ニューヨークの国連本部で開催された核拡散防止条約(NPT)会議において声明を発表し、核兵器の使用、所持、抑止力の使用は不道徳であり、いかなる国家、テロリストを含む国家でない行為者にも許されないという主張を改めて強調しています。またNPT会議の参加者にたいし、核兵器廃絶の完全かつ決定的実現は彼らの法的義務であることを訴えました。国際パックス・クリスティは、力ではなく、非武装、非暴力、対話と和解による平和の構築を促進します。この観点から、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」と謳う憲法9条を守ろうとする皆さんを心から支援します。武力行使を憲法によって放棄することこそ、非暴力による国際紛争解決と戦争阻止のモデルであり、平和を愛する全世界の国ぐにと人々に支持され、促進されるべきものです。
戦争の被害者とともに和解と正義を実現するために、日本政府の歴史問題に関する姿勢に抗議する声に連帯します。
日本、アジア地域、そして全世界の平和を愛する人びとに、私たちは正義、平和、和解のために祈り、断食し、行進し、行動することを呼びかけます。
ブラッセル 2005年8月
Message from Pax Christi International
60th Anniversary Hiroshima and Nagasaki
The Year 2005 is a landmark occasion, commemorating the 60th anniversaries of the end of the Second World War as well as the founding of the United Nations on 26 June 1945 and the beginning of Pax Christi as an international peace movement for justice and reconciliation. At the same time and on a sorrowful note, we also mark on 6 and 9 August the 60th anniversaries of the two nuclear bomb attacks against Hiroshima and Nagasaki.
Pax Christi International began at the end of the Second World War when a group of French and German people came together to pray, to seek reconciliation and to work for a peaceful new beginning after years of bitter conflict. This same spirit continues to inspire the peace movement in our time: bringing together ordinary people from many different backgrounds, cultures and religions united by a common vision of peace, reconciliation and justice for all.
Many of our member organisations active worldwide, have been commemorating the nuclear bombings of the two Japanese cities. With this message, Pax Christi International wants to express its sincere solidarity and offers its thoughts and prayers to all the victims of these outrageous bombings and with all those who suffer from ongoing conflicts and wars everywhere. At the same time, our movement continues to support all those projects and initiatives in raising public awareness and advocacy towards political authorities. Therefore, Pax Christi International continues to campaign together with Abolition 2000 and other international networks that have as their objective the abolition of all weapons of mass destruction worldwide. At the same time, Pax Christi International supports the efforts of the Mayors for Peace, led by the mayor of Hiroshima, in their action for a nuclear-weapon-free-world.
Also in May of this year, Pax Christi International issued
a statement on the occasion of the 2005 Non Proliferation Treaty
Review Conference which took place at the UN in New York. In that
statement Pax Christi International reaffirmed its position that
it is immoral for states and non-state actors, including terrorists,
to use, deter with or possess nuclear weapons. At the same time,
Pax Christi International reminded the participants at the NPT
meetings of their legal obligations to achieve the complete and
irreversible elimination of nuclear weapons.
Pax Christi International promotes peace not through the exercise
of power but through disarmament, non-violence, dialogue and reconciliation.
Therefore, we fully support all those who want to keep Article
9 in the Japanese Constitution which says メAspiring sincerely
to an international peace based on justice and order, the Japanese
people forever renounce war as a sovereign right of the nation
and the threat or use of force as means of setting international
disputes.モ This constitutional prohibition against the use of
military force is a model for non-violent international conflict
transformation and war prevention to be supported and encouraged
by all peace loving countries and peoples in the world.
In a spirit of promoting reconciliation and justice for war victims, we join those voices raised in protest against the Japanese governmentユs recent attitude upon the history issue.
We invite all our members and all peace loving people to pray, fast, march and act for justice, peace and reconciliation, in Japan, in this region and in our global world. Brussels, August 2005